物語の精神的支柱であるハチワレ。常に前向きで健気な彼だが、原作読者の間では以前から「いつか怪物化してしまうのではないか」という不穏なフラグが囁かれ続けている。窮地に陥った際に見せる不自然なまでの洞察力や、怪異への強い興味は、一歩間違えれば「そちら側」へ堕ちる危険性を孕んでいるからだ。
もし劇場版のクライマックスでハチワレの変異、あるいはちいかわ自身が重大な決断を迫られる局面が訪れるとしたらどうだろう。友情の美しさだけで押し切れない、圧倒的な理不尽さを前にした少年少女たちの葛藤が、観客の感情を激しく揺さぶることになる。