文系的な文学作品にとどまらず、自然科学や医学分野への知的好奇心も極めて旺盛だ。ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授との対談では、iPS細胞や生命科学の未来について鋭い質問を投げかけ、専門家を驚かせた。難解な科学知識を単なる暗記ではなく、自らの倫理観や社会への関心と結びつけて理解しようとする知的な貪欲さが見て取れる。
慶應義塾大学に進学した彼女は、学問の府でさらに視野を広げている。法学や社会学、多様な学問領域に触れる中で、選書のアプローチもより立体的で重層的なものへと深化を遂げた。一つの事象に対して異なる視点を提供する複数の専門書を並行して読み進めるなど、アカデミックな訓練が読書の質を一段高い次元へと押し上げている。
知性とは単に知識を詰め込むことではない。異なる知識と知識を掛け合わせ、新たな問いを生み出す力だ。最先端のサイエンスから普遍的な哲学までを越境する読書遍歴は、彼女の知性をますます強固なものにしている。