石原慎太郎と石原裕次郎。二人の存在なくして、日本の近代ポップカルチャーと戦後政治史を語ることはできない。長男の慎太郎は一橋大学在学中に執筆した小説『太陽の季節』で芥川賞を受賞し、一躍ベストセラー作家としての地位を確立した。その斬新な感性と破天荒なスタイルは、当時の若者文化を揺るがす「太陽族」という流行現象まで生み出している。
一方、弟の裕次郎は映画界へと進出し、日活の看板スターとして一時代を築いた。彼の持つ圧倒的なカリスマ性と、甘さと力強さが同居した存在感は、スクリーンを超えて国民的な熱狂を呼んだ。兄弟という最小単位のユニットが、昭和という時代の表舞台を完全にジャックした瞬間だった。