2023年9月の売却完了時、最も注目されたのが「フォートレスによるそごう西武の待遇変化」でした。外資系プライベート・エクイティ(PE)ファンドへの売却に伴い、ドラスティックな給与カットや人員削減が懸念されていましたが、当初合意された雇用維持協約に基づき、ベースとなる基本給テーブルそのものの引き下げは回避されました。
しかし、セブンアンドアイ売却後の給料および賞与に関しては、構造的な変化が生じています。そごう西武のボーナス支給額は、従前より会社業績と個人評価の連動制を採用していましたが、店舗ごとの収益性評価がより厳格化されました。年間の支給月数は概ね年間2.5〜3.5ヶ月分前後を推移しており、業績好調な旗艦店と改装・再編下の店舗とで査定にグラデーションが生まれています。
外資ファンド主導の事業再生プロセスにおいては、固定費の圧縮と投資対効果(ROI)の最大化が最優先されます。そのため、一律のベア(ベースアップ)を行うよりも、店舗ごとの売上目標達成度に応じたインセンティブ配分を強化する方向へ舵が切られています。