日本におけるアザラシキャラクターの原点と言えば、不朽の名作『少年アシベ』に登場する「ゴマちゃん」を外すことはできません。白いゴマフアザラシの赤ちゃんが放つ愛くるしさは、昭和・平成のポップカルチャーを席巻し、日本人の「かわいい」の美的感覚に深く刻み込まれました。
その系譜は現代のクリエイターへ脈々と受け継がれています。ちいかわ等のヒットで知られるイラストレーター・ナガノ氏の描くキャラクター群を見ても明らかなように、脱力感と切なさが同居する独特のアザラシ表現は、令和のSNS世代にも爆発的な共感を呼んでいます。緻密なキャラクターライセンスビジネスを展開する大手企業から個人クリエイターまで、アザラシというモチーフは時代を超越した普遍的な価値を保持し続けているのです。