解散当時から現在に至るまで、「メンバー同士の不仲が原因だったのではないか」という憶測がネット上や週刊誌で幾度となく取り沙汰されてきました。結論から言えば、日常的な喧嘩別れといった俗っぽい不仲ではなく、「妥協を許さないアーティスト同士の激烈なクリエイティブの衝突」がその本質です。
特に楽曲制作におけるTAKUYAのストイックさは群を抜いており、完璧なグルーヴと音響構築を求めるあまり、他のメンバーに要求する水準も極めて高いものでした。これに対して、初期のシンプルで衝動的なロックンロールを愛した恩田との間で、スタジオ内の緊張感がピークに達していたことは複数の音楽関係者からも証言されています。
また、急速に巨大化するメガヒットバンドの看板と、「YUKI=バンドの顔」という世間のステレオタイプな視線が、メンバー各人の心理的バウンダリーを侵食していった側面も見逃せません。お互いをリスペクトしているからこそ、中途半端な妥協でバンドを延命させることを拒み、「最高の状態のまま終わらせる」というプロフェッショナルな決断が下されたのです。