『遠き山に日は落ちて』原曲と家路の違いは?夕暮れ名曲の真相

『遠き山に日は落ちて』原曲と家路の違いは?夕暮れ名曲の真相

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『遠き山に日は落ちて』の親しみやすいメロディは、チェコ出身の世界的作曲家アントニン・ドヴォルザークが1893年に作曲した交響曲第9番ホ短調 作品95『新世界より』(From the New World)の第2楽章(ラルゴ)が原曲です。

当時、ニューヨークのナショナル音楽院院長として招かれていたドヴォルザークは、急速に発展するアメリカ合衆国(新世界)のエネルギーに圧倒されつつも、そこで耳にした先住民族の音楽や黒人霊歌(スピリチュアル)に深い感銘を受けました。同時に、大西洋の向こうにある故郷ボヘミアへの激しい望郷の念を募らせていた時期でもあります。

第2楽章冒頭の静寂を破るように響く、哀愁に満ちた主旋律を奏でるのはイングリッシュホルン(コーラングレ)という木管楽器です。オーボエよりも一回り大きく、低く柔らかな音色を持つこの楽器の響きこそが、哀惜と祈りを象徴する旋律の骨格となっています。異郷の地で故郷を想う作曲者の純粋なノスタルジーが、130年以上の時を超えて私たちの心を掴み続けています。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

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