団粒構造とは?プロ農家が実践する土作りと単粒構造との違いを徹底解説

団粒構造とは?プロ農家が実践する土作りと単粒構造との違いを徹底解説

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土壌学において、団粒構造とは砂や粘土などの微細な鉱物粒子が、腐植(植物遺体などが分解された有機物)や土壌微生物が分泌する粘性多糖類によって結合し、直径0.1mm〜数mm程度の小さな塊(団粒)となった状態を指します。外見はまるで手揉み茶やコーヒーの粉のようにポロポロとしており、握ると適度な弾力があって崩れにくいのが特徴です。

団粒構造の最大の強みは、土壌物理学でいう「三相分布(固相・液相・気相)」が極めて理想的なバランスに整う点にあります。団粒の内部にある微小な隙間(微細孔隙)には毛管現象によって水分が保持され、団粒と団粒の間にある大きめの隙間(粗大孔隙)からは余分な水分が速やかに下層へと抜け、常に新鮮な酸素が供給されます。つまり、農業において永遠の課題とされる保水性と排水性の両立が、この微細な粒状構造によって自然と成立しているのです。

ここで、栽培現場における団粒構造のメリット・デメリットを整理してみましょう。メリットとしては、土が柔らかくなることで根がストレスなく深くまで張り巡らされる点、保肥力(塩基置換容量:CEC)が向上して肥料持ちが良くなる点、さらに根圏微生物の多様性が保たれることで土壌病害の突発的な大発生を抑えられる点が挙げられます。一方で、あえてデメリットを挙げるならば「自然界の物理的・生物的プロセスを待つ必要があるため、短期間で劇的に完成させるのが難しい」という時間的コストや、強い雨や大型農機の踏圧によって破壊されやすいというデリケートさが挙げられます。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。