車選びにおいて、ファミリーカー安全性比較を行う読者が最も重視すべきなのは、「自分たちがどのような環境で車を走らせるか」という生活実態とのマッチングです。安全工学と安全心理学の観点から、後悔しない選定基準を導き出しました。
「リスク・ホメオスタシス理論」が突きつける運転者の罠
交通心理学には、人間は安全装置が充実して危険度が減ったと感じると、無意識のうちに運転を荒くして本来のリスク水準に戻そうとする「リスク・ホメオスタシス(危険恒常性)理論」が存在します。高性能な運転支援システムや強固なボディを持つ車に乗ると、「この車なら自動で止まってくれる」「ぶつかっても助かる」という慢心が芽生え、結果として車間距離を詰めたり前方不注視を招くケースが後を絶ちません。システムはあくまで人間の判断遅れをカバーするバックアップに過ぎないという意識付けこそが、最大の安全装備です。
おすすめできる人・慎重になるべき人の明確な判断基準
【現在の最先端安全車(レヴォーグ、クラウン、セレナ最上位等)を選ぶべき人】
- 休日に家族を乗せて高速道路を利用した遠出や旅行が多い家庭
- 夜間や雨天時の運転に不安があり、視界不良時の判断をアシストしてほしいドライバー
- 高齢の親に車を運転してもらうため、ペダル踏み間違いや交差点での出会い頭事故を物理的に防ぎたい層
【軽自動車やエントリークラスを慎重に選ぶべき人】
- 片道30km以上の高速通勤を日常的に行い、大型貨物車と混走する機会が多い人(車重差による物理的リスクを考慮し、最低でもBセグメント以上の普通車を推奨)
- 3列シートの最後列に子どもを常時乗せる使い方をする家庭(ミニバン選びにおいて、3列目シート後端とリヤガラスの距離が近い車種は後方追突時の生存空間確保に留意が必要)