面長をカバーするうえで不可欠な設計図が、正面から見た際のひし形シルエットです。視覚心理学における錯視効果を利用し、縦長の印象を横への広がりで相殺する構造を作ります。
ポイントは、ボリュームの頂点を「耳の高さ」または「頬骨のやや上」に設定することです。サイドに適度な丸みを持たせることで、顔の横幅と縦幅の比率が理想的な卵型に近づきます。ここで注意すべきは、頭頂部(トップ)の立ち上げ方です。60代の薄毛対策として「とにかく頭頂部を高く」とする旧来のブローは、面長の方にとっては縦の直線をさらに伸ばす悪手となりかねません。トップはあくまで「自然なふんわり感」に留め、横方向のウエイトを優先することが鉄則です。
さらに重要な役割を担うのが前髪の設計です。おでこを完全に露出すると顔の縦幅が強調され、逆に一直線の重いフルバングは目元を暗く沈ませて不自然な若作り感を与えます。
推奨されるのは、眉が隠れる長さで設定し、毛先に適度な隙間を作って斜めに流す「シースルーフェザーバング」です。額の肌をほんの少し覗かせることで抜け感を演出しつつ、目尻側を長めに残してこめかみを隠す幅広のライン(ワイドバング気味のカット)を作ることで、こめかみのくぼみを埋めて若々しい丸みを補正できます。