ネット上のQ&AコミュニティやSNSで散見される誤解に、「ケーブルで繋いだのにDCIMフォルダに一部の写真しか入っていないのは、ファイルが破損しているからだ」という言説があります。しかし、取材と検証が明かすiPhoneの写真がパソコンに取り込めない理由の多くは、破損ではなく「iCloud写真の最適化仕様」にあります。
iPhoneの設定で「ストレージを最適化」がオンになっている場合、端末内には軽量化された低解像度サムネイルのみが保持され、写真の元データ(オリジナルファイル)はAppleのクラウドサーバー上に存在しています。この状態のままPCと有線接続しても、エクスプローラーはクラウド上の実体を読み取ることができないため、「写真が存在しない」あるいは「0KBの壊れたファイルとして扱われる」という現象が発生します。
このトラブルを打破するiPhone写真パソコン移送容量不足の対処法としては、あらかじめWi-Fi環境下で転送したい写真を開いて実体データをiPhoneローカルにキャッシュさせるか、iPhone側の設定で一時的に「オリジナルをダウンロード」に切り替える必要があります。もしiPhone本体の空き容量が逼迫していてオリジナルをダウンロードできない場合は、有線接続を諦め、パソコンのブラウザからiCloud.comへログインして直接オリジナルデータをダウンロードするのが最も論理的かつ確実な迂回ルートです。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
写真データの移行手法にはそれぞれトレードオフが存在します。自身の利用環境とリテラシーに合わせた明確な選択基準を持つことが、トラブルを未然に防ぐ最大の防壁です。
▼ 有線接続(USB直結)を選ぶべき人
・数千枚〜数万枚単位の写真や、4K長尺動画をまとめてバックアップしたい人
・クラウドサービスの月額課金(サブスクリプション)を増やしたくない人
・通信環境の速度やギガ消費に左右されず、最速で作業を完結させたい人
▼ クラウド・ワイヤレス転送を選ぶべき人
・日常的に数枚から数十枚のスナップをこまめにPCへ送りたい人
・WindowsやMac、タブレットなど複数のデバイスを日常的に行き来する人
・「ケーブルの結線不良」や「フォーマット変換の手間」に悩まされたくない人