では、なぜ中居さんはあえて自分の背を縮めて発表していたのでしょうか。その背景には、稀代のエンターテイナーとしての綿密なセルフプロデュースと、SMAPという特異なグループにおける計算がありました。本人がバラエティ特番やラジオ番組で語った中居正広サバ読み理由は、極めて論理的かつ戦略的なものです。
10代後半でSMAPのリーダーに就任した際、周囲のメンバーは成長期真っ只中にありました。特に香取慎吾さんが急激に背を伸ばし、木村拓哉さんや稲垣吾郎さん、草なぎ剛さんも170cm台半ばへと達していく中で、中居さんはグループのバランスを俯瞰したといいます。
当時の特番インタビューや自著・手記で語られたエピソードによると、中居さんは「一番ちっちゃいやつが先頭に立って威張っていたり、リーダーぶって仕切っていたりする方が、テレビ的に圧倒的に面白いし可愛げがある」と直感したと明かしています。170cmあると「普通の体格の青年」になってしまい、バラエティでのツッコミやイジられ役としてのギャップが薄れてしまう。あえて165cmと小柄に設定することで、大型の共演者や後輩タレントからも気兼ねなく突っ込んでもらえる「隙」を自ら作り出していたのです。