SNSやインターネット上の掲示板では、ワカケホンセイインコに関して事実と異なる情報や安易な言説が散見されます。代表的な3つの誤解を正しておきましょう。
誤解1:「都会のカラスに襲われてそのうち減る」
「カラスが天敵になって数を減らすだろう」という見立ては誤りです。ワカケホンセイインコは飛翔能力が極めて高く、群れでの防衛本能が強靭です。カラスが巣穴に近づくと、複数のインコが鋭い叫び声を上げながら猛烈なスピードで旋回して威嚇し、カラスを追い払う姿が頻繁に観察されています。カラスとの力関係は拮抗しており、自然淘汰による減少は期待できません。
誤解2:「野生のインコを捕獲してペットとして飼ってもよい」
野外にいるインコを見つけ、「もとはペットなのだから連れて帰って飼育しても問題ない」と考えるのは危険です。野外に定着した野生個体は、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)の保護対象となる「野鳥」に分類されます。自治体の許可なく無断で捕獲することは同法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。また、野生化した個体はクラミジアやサルモネラ菌などの人獣共通感染症(オウム病など)を保有しているリスクも否定できません。
誤解3:「ヨーロッパなどの海外では共存に成功している」
「海外の街並みにはインコが馴染んでいる」という言説も正確ではありません。イギリスのロンドンやベルギーのブリュッセル、オランダのアムステルダムなどでも同様の野生化が問題化しており、欧州各地で数万羽規模に膨れ上がった結果、固有種であるヨーロッパゴジュウカラの繁殖を阻害する深刻な侵略的外来種(Invasive Alien Species)として指定され、組織的な駆除や卵の孵化阻止作戦が実行されています。