初訪問者が最も戸惑うのが、「ケシパール」と「ケシパルーフ」の立ち位置の違いです。どちらも同じ神戸市中央区御幸通のビル内に位置していますが、フロア構成と店が意図する「過ごし方のグラデーション」には明確な境界線が引かれています。
2階の本店であるカフェ ケシパールは、暖色系の抑えられた間接照明とアンティーク調のインテリアに包まれた「静けさを楽しむ喫茶店」の原点です。ここでは日常の喧騒を遮断し、提供されるスイーツや珈琲の香気、そして自分自身の思考と向き合うことが最優先されます。小声での囁くような会話は許容されているものの、グループでの賑やかなおしゃべりは一切想定されていません。
対して上階に配されたケシパルーフは、ケシパールの世界観を拡張しつつ、読書や手帳タイム、ひとりでの内省により特化した「隠れ家的な余白空間」として設計されています。席配置も個々のパーソナルスペースを広く確保しており、よりプライベートな没入感を味わえるのが特徴です。