インターネット上の掲示板やSNSでは、「強豪私学は県外出身のスポーツ特待生ばかりで、地元の子どもたちが活躍できない」といった声が散見されます。しかし、現場を直接取材すると、そうしたステレオタイプとは全く異なる実態が見えてきます。
ある県内強豪校の指導者は、取材に対して次のように現場の現状を語っています。
「たしかに以前は県外からの越境入学者に依存していた時期もありました。しかし現在は、カマタマーレ讃岐U-15や県内の街クラブ(ジュニアユース)の指導レベルが飛躍的に向上しています。彼らが『地元で全国を目指したい』と県内の高校を選んでくれるようになり、トップチームの半数以上が地元香川や瀬戸内エリア出身の選手で占められるケースも珍しくありません」
また、実際に子どもを私学強豪校に通わせる保護者コミュニティからも、環境の近代化を評価する声が多く聞かれます。
「昔のような過剰な精神論や理不尽な上下関係は姿を消しました。GPSデバイスを用いた走行距離の管理や専門トレーナーによる身体ケアが導入されており、無理な練習によるケガが格段に減っています。また、進路指導においても大学進学実績を重視する家庭が増えており、サッカーの実績だけでなく指定校推薦や一般入試に向けた補習体制が整っているかどうかが、進学先選びの決定打になっています」
単なる勝利至上主義ではなく、選手の身体管理と人間教育、進路保証をセットにした近代的なマネジメントが定着したことこそが、県内サッカーの競技力向上を根本で支えています。