華やかなステージに立つ数原龍友の原点は、兵庫県尼崎市で過ごした泥臭くも濃密な日々にあります。決して裕福とは言えない環境のなか、幼少期に父親との死別を経験。女手一つで育ててくれた母親への強い感謝と、「歌で家族を支えたい」という切実な想いが、彼のハングリー精神の根底に根付いています。
音楽への道を志した彼は、周囲の反対を押し切って高校を中退する決断を下します。夢を叶えるためにEXPG(LDHの育成スクール)大阪校へ通いながら、レッスン代や生活費を稼ぐため複数のアルバイトを掛け持ちする日々を送りました。睡眠時間を削り、路上やスタジオで声を枯らし続けた青春時代が、彼の歌声に宿る独特の哀愁と説得力を育みました。
運命が大きく動いたのは2010年、伝説のオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION 2(VBA2)」でした。約3万人もの応募者のなかからファイナリストに選出されるも、最終選考で惜しくも三代目 J SOUL BROTHERSのボーカル枠を逃す挫折を味わいます。しかし、その圧倒的な声量と歌唱センスを高く評価され、2011年にGENERATIONSの候補生に抜擢。2012年4月に正式メンバーの座を掴み取り、同年11月にシングル『BRAVE IT OUT』で念願のメジャーデビューを果たしました。
エリート街道ではなく、自らの腕と喉一本で道を切り拓いてきたこの経歴こそが、ファンが彼を愛してやまない最大の理由です。