ネット上には「アルコールマーカーはプラバンに使えない」という言説が根強く存在する。しかしこれは半分正しく、半分誤りだ。正確には「薄手のプラバンに、乾燥を待たずに重ね塗りすると使い物にならない」のである。
よくある誤解の第一は、「にじみ=マーカーの品質問題」という思い込み。実際には、にじみの主因はプラバン表面の帯電と離型剤にある。多くのプラバンは製造工程でシリコン系の離型剤がコーティングされており、これがアルコールインクを弾いて拡散させる。対策として、作業前に中性洗剤で表面を軽く洗う、または「プラバン アルコールマーカー 定着」を狙って極薄くプライマーを塗る方法が、2026年以降のハンドメイド系YouTubeで検証され、一定の効果が報告されている。
第二の誤解は「100均マーカーでは発色しない」というもの。これは色にもよる。編集部の検証では、赤・青・黒の3色は100均品でも十分な発色を示したが、黄色・オレンジ・薄いピンクは顔料濃度が低く、2〜3度塗りが必要だった。つまり「色による当たり外れ」が存在する。この点は、商品レビューにも「黄色だけ薄い」という指摘が散見される。
第三に、「焼成すると色が飛ぶ」という問題。これはプラバンの焼成温度(電子レンジなら約130〜150℃、トースターなら約160℃)でアルコール分が完全に揮発しきる前に焼成すると起こる。完全乾燥を確認するには、ドライヤー冷風を30秒当ててベタつきがなければOKという簡易判定法が現場では使われている。