福島市平石地区は、日本各地の山間部が直面しているのと同様、過疎化と高齢化の波に晒されてきた地域である。かつては観光客とは無縁だったこの静かな地区に、鉄像の存在が予想もしなかった人の流れを生み出している。
「ガンダムを見に来たついでに」と、足を延ばした観光客が近くの農産物直売所で地元の果物や野菜を買い求め、近隣の食堂や温泉地に立ち寄る。大規模な公共事業や莫大な予算を投入した観光開発ではなく、たった一つの愛される手作り像と地域の優しさが、確かな経済的・精神的循環を生み出しているのだ。地方創生のあり方としても、この現象は非常に興味深いテーマを示している。