ペット初心者から最も多く寄せられるのが、「普通の茶トラ(雑種)とアメショの茶色はどう見分ければいいのか」という疑問です。一見すると似たような毛色に見えますが、専門的な観察眼で見ると、骨格、タビー(縞模様)のパターン、顔立ちに決定的な差異が存在します。
もっとも分かりやすい判別ポイントは、脇腹に描かれた「タビーの形状」です。日本の一般的な茶トラ猫の大半は、魚の骨のように細い縦縞が並ぶ「マッカレルタビー」を持っています。これに対し、アメショの多くは「クラシックタビー」と呼ばれる独特のパターンを有しています。脇腹に大きな的(ターゲット)のような渦巻き模様(オイスターマーク)があり、背中には蝶が羽を広げたような「バタフライマーク」がくっきりと現れるのが大きな特徴です。
さらに、体型面でも大きな違いがあります。アメショは17世紀にメイフラワー号に乗ってアメリカへ渡ったイギリスの土着猫(ブリティッシュショートヘアの祖先)に起源を持ち、厳しい開拓環境でネズミを捕獲していた「ワーキングキャット」です。そのため、胸板が厚く四肢ががっしりとしたセミコビータイプの筋肉質な体格をしています。一方、日本の雑種茶トラは比較的胴長でしなやかなスレンダー体型(フォーリン〜オリエンタル寄り)が多く、並べて抱き上げると骨密度や重量感の違いに驚かされます。
加えて、顔立ちにも注目してください。アメショは幅の広い丸みのある顔、しっかりとした顎、そして大きなアーモンド形の瞳を持ちます。ブラウンタビーの瞳は深みのあるヘーゼルやグリーン、ゴールドが多く、黒いアイライン(クレオパトラライン)が目元を劇的に引き締めています。この立体感のある精悍な表情こそ、血統種ならではの造形美といえます。