神野の表現者を語る上で欠かせないのが、世界的なジャズピアニストである夫・小曽根真とのクリエイティブな共鳴だ。互いの領域を尊重しつつ、時に音楽と朗読、パフォーマンスが即興で交差するステージは、ジャンルを超えた真の芸術的対話として賞賛を集めている。
旋律と台詞が互いの領域を浸食し合い、その場でしか生まれ得ない化学反応を巻き起こす。完璧に計算された演技を超えて、その瞬間の「生のグルーヴ」を掴み取る嗅覚は、間違いなく音楽家との長年の対話によって研ぎ澄まされたものだろう。二人が創り出す空間は、観客に「生きている表現」の美しさを鮮烈に知らしめる。