「新大久保はどこへ行っても騒がしく、落ち着いて話ができない」――そんな固定観念を抱いたまま街を敬遠しているなら、それは非常にもったいない誤解です。現地を徹底的に歩き込むと、熱気渦巻くメインストリートのわずか数ブロック先に、驚くほど静かで洗練された空間が隠されていることに気づきます。
特に象徴的なのが、大久保通りと職安通りを結ぶ細道からさらに奥まった場所に潜むイケメン通り穴場カフェの数々です。外見は無機質なコンクリート打ち放しの外観でありながら、一歩足を踏み入れると自然光が降り注ぐ中庭が広がり、注文ごとに豆を挽いてドリップする本格派のスペシャリティコーヒーを提供する隠れ家が存在します。SNSのタイムラインを流れてくるような画一的なピンク基調の店舗ではなく、白とウッドを基調にしたミニマルな韓国インテリアの空間は、歩き疲れた身体を癒やす至極のオアシスと言えます。
現場を訪れていた20代・30代の来訪者へのヒアリング取材でも、従来の観光スタイルからの明確な変化が確認できました。
「以前はとにかく話題の屋台を何軒もハシゴしていましたが、今は事前に個室のある韓国料理店を予約し、その後は路地裏の静かなカフェでゆっくり過ごすのが定番です。人混みをうまく避ければ、都内のどの繁華街よりも上質でリラックスできる休日になります」(都内在住・20代女性会社員)
喧騒に身を委ねてエネルギーを浴びる時間と、静謐な空間で感性を研ぎ澄ます時間。この両方を自由に行き来できる懐の深さこそが、現在の新大久保が持つ真の実力です。