原英莉花というゴルファーの根底に流れる哲学を紐解く上で、師匠・ジャンボ尾崎(尾崎将司)の存在は欠かせません。高校時代から千葉県にある「ジャンボ邸」の門を叩き、男子プロ顔負けのハードなトレーニングと球打ちに没頭してきました。昭和から平成の日本男子ゴルフ界に君臨したレジェンドから直接叩き込まれたのは、単なるスイング技術ではなく「ピンをデッドに狙う勝負師の気迫」でした。
手術から復帰した際、ジャンボ尾崎から贈られた「振れる体を作って、思い切り振れ」という言葉は、恐怖心から合わせるスイングになりかけていた彼女の背中を強く押しました。ツアー会場でもジャンボ尾崎から授かったアドバイスを愚直に守り、ピンポジションが厳しく振られたサンデーバックナインでも逃げずに攻める姿勢は、まさにジャンボイズムそのものです。
そのプレースタイルを支えるクラブセッティングにも強いこだわりが宿ります。キャロウェイを中心としたウッド系と、抜けの良さを極限まで追求したウェッジ、そして繊細なフィーリングが要求されるオデッセイのパター。師匠譲りの感性を大切にしながら、シャフト剛性やスピン量の微細な変化を妥協なく突き詰める職人気質が、彼女の鋭いショットの再現性を支えています。