旅の満足度を左右する大きな要素が、食事処「遊心亭」で提供される夕食と朝食です。旅行系インフルエンサーのブログやリアルな宿泊記を網羅的に検証すると、料理そのもののクオリティに対する評価は総じて高い水準を維持しています。夕食は群馬県産のブランド牛「上州牛」をはじめ、地元産の新鮮な高原野菜や清流魚を組み合わせた、目にも鮮やかな会席コースです。
季の庭の夕食におけるユニークな試みとして、メイン料理やご飯ものを複数から選択できる「チョイスシステム」が挙げられます。台の物では上州牛のしゃぶしゃぶや陶板焼きを選べ、締めのご飯も季節の炊き込みご飯や特製出汁茶漬けなどから好みに応じて指定できます。こうした細やかな仕掛けは、多くの宿泊者ブログで好意的に紹介されています。
しかし、満足度を大きく分ける「トラップ」が食事の時間帯にあります。先述の通り、夕食は前半(17:30〜)と後半(20:00〜)の入れ替え制です。チェックイン時に希望を聞かれますが、先着順で枠が埋まるため、夕方16時以降に到着した宿泊客は自動的に「後半20:00〜」に回されるケースが多くなります。昼食を軽めに済ませて早めの夕食を心待ちにしていた旅行者にとって、20時からのスタートは空腹によるストレスを生み出しかねません。
この時間差を解消するための知恵として、宿側も「お凌ぎ(おしのぎ)」として夕方に特製みたらし団子や肉まんを振る舞い、夜遅くには名物の無料「夜鳴きそば(あっさり醤油ラーメン)」を提供するなど工夫を凝らしています。後半スタートになった場合は、17時〜19時の間に湯めぐりをじっくり行い、休み処で軽く小腹を満たしてから夕食に臨むという柔軟なスケジュール調整が満足度を高める鍵です。