現在、国際社会に最大の衝撃を与えているのが、西沙諸島で急速に進められた人工島造成と軍事拠点化の実態です。
中心拠点である「永興島(ウッディー島)」には、大型爆撃機や戦闘機の離発着が可能な3,000メートル級の滑走路が整備され、強固な航空機格納庫が林立しています。さらに島内には、長射程地対空ミサイル「HQ-9」や対艦巡航ミサイル、高度な早期警戒レーダー網、深水港湾施設が配備され、事実上の「不沈空母」として運用されています。
近年では、諸島南西端に位置するトライトン島(中建島)などでも新たな人工造成が進み、小型滑走路やドローン運用基地とみられる施設、対潜レーダーシステムの拡張が確認されています。中国は2012年に西沙・南沙・中沙諸島を管轄する行政区「三沙市」の政府所在地を永興島に設置し、公務員や漁民を定住させるだけでなく、本土からの定期観光クルーズ船を就航させるなど、民間利用を装った既成事実化を多角的に推し進めています。