麗郷を訪れたなら、まず迷わず注文すべき二大巨頭が「煙腸(腸詰)」と「蜆(しじみ炒め)」です。これらを頼まずして麗郷を語ることはできません。
店内の梁や厨房に無数にぶら下がる自家製の腸詰は、1週間以上乾燥・熟成させて作られる伝統の逸品。香辛料がほんのり効いた豚肉の凝縮された旨味と甘みがあり、噛みしめるほどにジューシーな脂が口いっぱいに広がります。添えられた白ネギとともに、小皿に盛られた特製の辛味噌だれをつけて口へ運び、すかさず冷えたビールやドラゴンハイボール(紹興酒のソーダ割り)を流し込む瞬間は、まさに至福の時間といえます。
もう一つの看板である「しじみ炒め」は、大粒のしじみをたっぷりのニンニク、刻み生姜、ネギ、そして台湾醤油と紹興酒で強火で一気に炒め上げた名作です。貝の濃厚な出汁とニンニク醤油が溶け合ったタレのパンチ力は圧巻で、一度食べ始めるとレンゲが止まりません。
ここで絶対に知っておくべきプロの注文技があります。「しじみの残った煮汁を絶対に下げさせないこと」です。しじみの身を食べ終えた後に残る旨味の塊のような濃厚なタレは、後から届く「炒飯」や「焼きビーフン」の上に豪快に回しかけて食べるのが常連の間で受け継がれる最高の食べ方です。豚肉やエビの風味が香る極細の焼きビーフンがタレを吸い込むことで、皿の上で新たな絶品料理が完成します。
さらに、台湾の屋台名物である「肉員(バーワン)」や、サクサクのパイ生地の中に豚肉餡が詰まった料理など、他の中華料理店ではなかなか出会えない本格台湾ローカルフードも揃っており、複数人でシェアしながら皿を重ねる楽しさがあります。