消費者庁が設置し、独立行政法人国民生活センターがネットワークを統括する「消費者ホットライン188」。音声ガイダンスに従って郵便番号などを入力すると、居住地を管轄する最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口へ自動接続される仕組みです。
国民生活センターがまとめた最新の相談集計データによると、全国の相談窓口に寄せられるトラブル件数は年間約90万件から100万件規模で高止まりを続けています。なかでも突出しているのが、初回限定・格安を謳った「定期購入トラブル」や、プラットフォーム上に氾濫するフェイク広告を介した「悪質商法やネット通販トラブル」です。
公的窓口へのアクセス自体は容易になった一方で、現場の第一線に立つ相談員からは切実な声が漏れ聞こえます。大手全国紙社会部記者はこう証言します。
「取材で相談窓口の現場に入ると、相談員は1件あたり30分から1時間をかけて聞き取りを行っています。巧妙に仕組まれた電子契約の文面を精査し、特定商取引法や消費者契約法に照らし合わせる作業は極めて重労働です。頼れる機関であることは間違いありませんが、相談者の過度な期待と公的窓口が持つ権限の限界との間で、構造的な軋みが生じています」