ネット上の一部では「赤い吊り橋なら他の地域にもあるのに、なぜわざわざ若戸大橋が選ばれるのか」という疑問の声が見受けられます。しかし、映像制作のプロフェッショナルの視点から見ると、若戸大橋には代えがたい3つの映像的アドバンテージが存在します。
第一に、1962年開通という歴史がもたらす「昭和レトロと近代重工業の重厚なコントラスト」です。背後に広がる北九州工業地帯の煙突群や洞海湾を行き交う作業船が、CGでは再現できないリアルな質感をフレーム内にもたらします。
第二に、若松側・戸畑側の双方に歴史的建造物やノスタルジックな港町風景が残っており、橋の上だけでなく「橋の下」「周辺の裏通り」「海上」を組み合わせた立体的なロケーション設計が可能な点です。
第三に、2018年12月に通行料が完全無料化されたことで、地域住民の生活道路としての利便性を保ちつつも、代替路(若戸トンネル)が存在するため、交通統制の柔軟性が格段に向上したという交通工学的な背景があります。