酷暑と表裏一体をなすのが、急激な積乱雲の発達による局地的大雨だ。特に夏の午後から夕方にかけての気象変化は極めて過酷で、わずか30分の間に降水量が50ミリ〜80ミリを超えるいわゆる「バケツをひっくり返したような雨」が頻発している。
この背景には、埼玉特有の複雑な地形が関係している。南からの暖かく湿った空気が、西部にそびえる秩父山地にぶつかることで強力な上昇気流が発生。それが上空の寒気と交わることで巨大な積乱雲群が形成される。2026年の観測データでは、この積乱雲が列をなす線状降水帯の発生件数が数年前の約1.5倍に急増しており、短時間での道路冠水やアンダーパスの突発的冠水事故が相次いでいる。