作中において無敵の強さを誇った残火の太刀ですが、なぜ見えざる帝国の指導者であるユーハバッハに奪われる事態に陥ってしまったのでしょうか。その背景には、敵側の綿密な罠と、残火の太刀が持つ特殊すぎる性質がありました。
滅却師たちは「胸章(メダリオン)」と呼ばれる器具を用いて死神たちの卍解を強奪していましたが、隊長格の間では「なぜ総隊長の卍解が最初から狙われなかったのか」という疑問が渦巻いていました。その理由は極めて単純かつ残酷なものでした。残火の太刀があまりにも強大すぎるため、「強奪した卍解を御せるだけの器を持つ者がユーハバッハ本人しか存在しなかった」のです。
山本総隊長が戦っていた相手は、ユーハバッハの姿と能力を完全に模倣した星十字騎士団の「ロイド・ロイド」でした。総隊長は全力を尽くして東西南北の技を披露し、偽物を撃破したことで力を使い果たし、精神的にも油断が生じていました。そこへ真のユーハバッハが突如として現れ、奥義を出し尽くした直後の無防備な状態でメダリオンを発動されたことで、残火の太刀は奪い去られる結果となったのです。