年金受給額が月数万円程度しかないなど、単身で暮らす高齢の母親が生活困窮に陥る事例が増加しています。高齢の母親が受給するための主な要件は、「月々の年金収入が地域の最低生活費を下回っていること」および「活用可能な預貯金や高額な資産を保有していないこと」です。年金を受け取っていても、最低生活費との差額分が保護費として支給されます。
注意しなければならないのが「同居」と「一人暮らし」の扱いです。生活保護は原則として世帯単位で受給可否が審査されます。そのため、現役世代の子供と実家で同居している場合、子供に安定した収入があれば世帯全体として「保護は不要」と判断されます。「母親の分だけ生活保護を受給する(世帯分離)」という手続きは、病気療養や介護など極めて限定的な特例を除き、原則として認められません。母親の生活保護を成立させるためには、母親自身がアパートなどで一人暮らしをしていることが実質的な前提条件となります。