ブールパンが放つ独特の食感は、熱力学的な焼き上がりのプロセスに裏打ちされています。
球体の生地をオーブンに入れると、表面は高温のスチームと直火によって素早く糊化(こか)し、薄くクリスピーなクラストが形成されます。一方で、中心に向かって熱がじっくり伝わるため、生地内部の水分が閉じ込められ、加水率65〜75%前後の水分がしっかりと生地内にキープされます。
この水分保持力のおかげで、焼き上がりから時間が経ってもパサつきにくく、翌日になってもトーストすれば焼きたてのような「外サク・中フワ」のコントラストが蘇ります。プレーンな味わいで食事の邪魔をしないため、和食のスープや煮込み料理とも相性が抜群です。