デニス・サファテが日本球界で歩んだ道のりは、まさに実力一本で巨万の富を掴み取ったアメリカンドリームの体現でした。2011年に広島東洋カープへ入団した際のサファテの広島時代年俸は、推定約4,000万円。MLBでの実績こそあったものの、リリーフ投手の助っ人補強としては標準的な年俸設定でのスタートでした。しかし、初年度から53試合に登板して35セーブ、防御率1.34という圧巻の投球を披露し、翌2012年には年俸1億円の大台へと駆け上がります。
広島退団後に埼玉西武ライオンズへ移籍した2013年は年俸7,000万円と一時的に数字を落とすものの、58試合で26セーブ、防御率1.87と復活を遂げました。この絶対的な安定感に白羽の矢を立てたのが福岡ソフトバンクホークスでした。2014年にソフトバンクと推定年俸1億円の2年契約を結ぶと、2015年には41セーブを挙げて自身初のセーブ王を獲得。球団は守護神への絶対的信頼を示すべく、2016年シーズンから年俸5億円という救援投手としては破格の3年契約を結びました。
プロ野球の歴代外国人年俸の歴史を紐解いても、年俸5億円を記録したのは巨人のロベルト・ペタジーニや中日のタイロン・ウッズといった一握りの大打者に限られていました。リリーフ投手が単年5億円の契約を勝ち取ったのは、日本球界の常識を覆す歴史的快挙でした。サファテの最高年俸となった5億円は、その後結ばれた2018年からの新契約でも維持され、3シーズンにわたって継続されることになります。