日本の歴史において、摂政や関白を独占的に輩出してきた「五摂家」(近衛家、九条家、二条家、一条家、鷹司家)。その筆頭として約800年以上にわたり格式の高さを保ち続けてきた近衛家ですが、近衛家の現在は、特権階級としての旧態依然とした形ではなく、培われた知性と品格を社会へ還元する形で存続しています。
太平洋戦争終結後の1947年、新憲法発布に伴い華族制度が廃止され、旧華族の多くは財産税の課税や農地改革によって経済的な大打撃を受けました。しかし、近衛家は単なる資産の維持に固執することなく、後世に残すべき膨大な歴史的古文書・典籍の保全にいち早く舵を切り、社会事業や文化振興の分野で揺るぎない社会的地位を築き上げました。
現在でも旧皇族・旧華族の親睦団体である「霞会館」などを通じた交流が続く一方で、当主とその一族は実力をもって現代社会の各分野で第一線に立ち、名門の名に甘んじない確固たる生き方を体現しています。