古くからスイス・ベルン州のアルプス山麓で、農家の荷車を引っ張り、家畜を狼などの外敵から護衛する頼もしい作業犬として重宝されてきたのがバーニーズ・マウンテン・ドッグだ。厳しい環境下で鍛え上げられたその足腰と忍耐力は、何世代にもわたる選択淘汰の賜物と言える。
しかし、産業革命の進展とともに一時は犬種の存続が危ぶまれる局面を迎えた。この危機を救ったのが、19世紀末から20世紀初頭にかけて活動したスイスの地質学者であり研究者のアルバート・ハイム教授だ。彼を中心とする有志の精力的な保存運動と標準化の取り組みによって純血種としての血統が確立され、世界的な人気を獲得する道が開かれた。