ドライブイン中村を語るうえで、看板料理である「ホルモン定食」の存在を避けて通ることはできません。運ばれてきた瞬間に鼻腔を直撃する芳醇なニンニクと焦がし味噌の香気は、長時間の運転で疲弊した肉体にダイレクトに訴えかける力強さを持っています。
使用されているホルモンは、徹底した下処理によって特有の臭みを完全に抑え込みつつ、噛むほどに旨味と脂の甘みが滲み出る絶妙な弾力を残しています。そこにシャキシャキ感を残したキャベツやタマネギが加わり、自家製の濃厚な甘辛ニンニクダレが全体を一体化させています。皿の上に溜まったタレごと白飯へバウンドさせて頬張る瞬間こそ、この店を訪れるドライバーが求めてやまない至福の体験です。
ホルモンと双璧をなす人気メニューが「焼肉定食」です。厚めにスライスされた豚ロース肉に、生姜とニンニクがガツンと効いた特製醤油ダレが絡む一品で、タレの濃厚さはホルモン定食を凌ぐほどのインパクトを誇ります。さらに、大衆食堂の原点を感じさせる素朴な醤油ラーメンや、出汁の効いた優しい味わいのカツ丼など、昭和のモータリゼーションを支えた王道の大衆料理が手頃な価格で提供され続けています。