島村の政治キャリアを検証する上で欠かせないのが、国家の基盤を担う主要省庁のトップとして発揮した指導力だ。文部大臣、そして農林水産省を率いる農林水産大臣を歴任した彼は、一貫して現場の声を重んじる泥臭い政治スタイルを貫いた。
特に農相時代には、BSE(牛海綿状脳症)問題に伴う全頭検査や米国産牛肉の輸入解禁問題など、国民の「食の安全」と外交上の対米関係という二律背反のテーマに直面した。官僚が用意した筋書きに流されることなく、生産者や消費者の本音に直接向き合った姿勢は、霞が関の意思決定プロセスにおいても異彩を放っていた。