きゅうりの育て方は摘芯でなぜ激変?収穫量が倍増するプロ直伝の切り方

きゅうりの育て方は摘芯でなぜ激変?収穫量が倍増するプロ直伝の切り方

きゅうりの育て方は摘芯でなぜ激変?収穫量が倍増するプロ直伝の切り方について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をご確認ください。

「せっかく元気に伸びている芽をハサミで切り落とすのはもったいない」と感じる初心者も多いはずです。しかし、この一見逆説的な手入れこそが、きゅうりの収穫量を増やす理由の根幹に直結しています。植物には本来、主枝の先端にある頂芽が優先的に養分を吸い上げて上へ上へと伸びようとする「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」という強い生理現象が存在します。

主枝(親づる)の生長点を摘み取ると、植物ホルモンの一種であるオーキシンの極性移動が変化し、下部の節から側枝(子づる・孫づる)を伸ばすスイッチが一斉に入ります。きゅうりは品種によって差があるものの、多くは主枝よりも側枝に良質な雌花を多数着生させる性質を持っています。つまり、親づるを適切な位置で止める行為は、花や実を咲かせる生産工場を増設する作業にほかなりません。

さらに重要なのが、雌花の着果と栄養生長の均衡維持です。つるや葉を広げる「栄養生長」にエネルギーが偏りすぎると、花は咲いても実が肥大せずに黄色くしぼんで落果する「生理落果」を引き起こします。反対に実をつけすぎても株が早期に疲弊してしまいます。摘芯によって茎葉の無限伸長にブレーキをかけ、光合成で作られた同化養分を果実の肥大へとダイレクトに転流させることで、1株あたり数十本に及ぶ長期安定収穫が実現します。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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