木材が整ったら、天板の表情と耐久性を決定づける塗装工程に入ります。ネット上で「カフェ風のヴィンテージ感が出る」と大絶賛されているブライワックス仕上げですが、採用には明確な注意点があります。蜜蝋とカルナウバ蝋を主成分とするワックス仕上げは、しっとりとした極上の手触りと深いアンティーク調の陰影をもたらす一方、「熱」と「水分」に極めて脆弱です。熱いマグカップを置けば一瞬で白化し、結露したグラスを放置すれば輪染みが残ります。また、塗布直後は衣服へ色移りするリスクも伴います。
一方、毎日の食事を共にするダイニングテーブルや、飲み物を常置する作業デスクにはテーブル天板ウレタンニス塗装が絶対的な正解となります。合成樹脂の強固な塗膜を形成する水性ウレタンニス(食品衛生法適合タイプ)であれば、水拭きはもちろん、アルコール除菌や油汚れにも耐えうる圧倒的な防護性能を獲得できます。刷毛塗りの際は「原液を水で5〜10%程度希釈して薄く均一に塗る→乾燥後に#400で撫でる→2度塗り→再研磨→3度塗り」という薄膜の積層が、刷毛ムラのない鏡面仕上げを実現する鉄則です。
天板の仕上げが完了したら、いよいよアイアン脚取り付け方法の施工です。天板裏へ直接木ネジで脚を揉み込む方法は、手軽ではあるものの、将来的な脚の締め直しや引っ越し時の分解でネジ穴がバカになってしまう致命的な欠点があります。
長く愛用するならば、天板裏にドリルで下穴を開け、金属製の「鬼目ナット(インサートナット)」を埋め込む手法を強く推奨します。ミリネジ(M5〜M6規格のボルト)で脚を強固に固定できるようになり、何度でも分解・組み立てが可能になるだけでなく、締め付け強度が跳ね上がるためデスク全体の揺れが劇的に抑制されます。