日本に存在する名字の種類はおよそ30万種とされる。だが、その大半はごく一部のメジャーな苗字が人口の大部分を占めており、ピラミッドの底辺に位置する超・希少姓は絶滅の危機に瀕している。
「自分たちの代で、この名前が歴史から消えてしまうかもしれない」——そう語るのは、福井県内で先祖代々の土地を守る70代の男性(苗字は「東京」と書いて「とうきょう」さん)だ。家系図を辿れば江戸時代の村役人にまで遡るというが、若者の都市部流出や少子化、そして結婚に伴う改姓が重なり、地元に残る同一姓の世帯はついに片手で数えるほどになった。