「環境問題は、そのまま人権問題だ」。そう語るのは、今年の全国人権啓発コンクールで審査員を務めた視覚伝達デザインの専門家だ。かつて地球を描くポスターといえば、緑豊かな森と青い海に手をつなぐ人々が並ぶ構図が定番だった。しかし最新の受賞作群に、そうした甘い幻想は皆無に近い。
画面の大半を占めるのは、ひび割れた大地、水没する島々、あるいは海面上昇によって住処を追われた人々のシルエットだ。地球を包み込む「手」も、優しく温めるものではなく、崩れ落ちそうな土台をかろうじて支える切迫した手つきで描かれている。若年層の作者たちは、地球環境の悪化が直ちに脆弱な人々の人権を脅かす現実を、皮膚感覚で捉えている。