園田氏の辞任劇を契機に、問題は指導陣個人の処分から全柔連の組織刷新へと一気に発展しました。JOCからの助成金停止措置や内閣府による立ち入り調査を受け、当時の上村春樹会長をはじめとする連盟幹部が軒並み退任へと追い込まれました。
その後、全柔連は外部有識者を招聘してコンプライアンス委員会を設置し、指導者ライセンス制度の抜本的見直しや暴力根絶宣言を策定。かつて「密室」と揶揄された指導現場にオープンな監視体制と科学的アプローチが持ち込まれる契機となりました。
園田氏個人に科された社会的制裁は極めて重いものでしたが、この痛ましい告発問題がなければ、日本柔道界が旧態依然とした体質から脱却することは不可能でした。現在、日本代表が国際大会でクリーンかつ安定した強さを誇っている背景には、2013年の苦い教訓が存在しています。