2026年春夏パリ・ファッションウィーク。ハイブランドのショーでモデルたちが次々と見せたのは、従来のウォークとは一線を画す異色のポーズだった。ランウェイの先端でピタリと止まり、体を斜めに捻りながら天を仰ぐ。観客席からは歓声が上がった。
トップデザイナーたちはオープンに語る。「私たちのインスピレーション源は、80年代から続く日本のコミック芸術だ」と。ファブリックのドレープ感、光の当たり方、そして人体の力強さを最大化するフォルム。ファッション業界にとって、荒木飛呂彦が描き続けてきた肉体のラインは、いまや最先端のデザイン言語として機能している。