どんなにサロンで美しくカットしても、自宅で再現できなければ意味がない。石田ゆり子風スタイルの美点は、スタイリングに過度な時間を要しない点にある。所要時間はわずか5分から10分。鍵を握るのは「ブロー前の下準備」だ。
朝、髪を根元から軽く濡らしたら、まずはドライヤーの風を下からではなく、上から斜め45度の角度でキューティクルに沿って当てる。手ぐしでトップの毛束を左右に細かく振りながら乾かすことで、分け目のパックリ割れを防ぎ、根元がふんわりと立ち上がる。この根元のボリューム感こそが、若々しい印象を支える基礎工事だ。
乾いたら、32ミリのヘアアイロンやストレートアイロンを使い、毛先を「ワンカールの半分」だけ内巻きに通す。決して強く巻き込んではいけない。手首をわずかに内側にひねる程度で十分だ。仕上げには、少量のヘアオイルと軽めのオーガニックバームを手のひらで混ぜ合わせ、襟足の内側から手ぐしを通すように馴染ませる。最後に前髪の毛先と耳周りにだけ残った油分をつければ、やりすぎない上質なツヤと毛束感が完成する。