「ツーブロックにすると非行グループに目をつけられる」「外見が原因でトラブルに巻き込まれる恐れがある」――かつて東京都議会で教育長が発言し、SNS上で大きな物議を醸したこのフレーズをご記憶の方も多いでしょう。子供のツーブロック禁止理由として掲げられたこの答弁は、学校側が抱く「華美・威圧感への懸念」を端的に表したものでした。
しかし、ツーブロックが事件に巻き込まれるとされた理由の真相を掘り下げると、単なる治安上の問題だけではなく、生徒指導の現場における「線引きの難しさ」が背景にありました。かつてヤンキー文化やストリート系ファッションとしてツーブロックが流行した時代、極端な刈り上げや剃り込みを入れる生徒が一部に存在したため、指導の手間を省く目的で「ツーブロック全般を一律禁止」にするルールが敷かれたのです。
教育委員会や保護者への取材によると、「刈り上げの高さやミリ数で個別に善悪を判断すると、教師ごとの基準がブレて指導が困難になる」という現場の事情が、一律禁止を長引かせた本質的な要因でした。