省スペースで手軽に始められるベランダ菜園でも大根は人気ですが、畑栽培とは異なる特有のリスクが存在します。
典型的な大根プランター栽培の失敗例として挙げられるのが、容器の「深さ不足」と「急激な乾燥」です。一般的な青首大根は根長が35〜40cmに達するため、深さ30cm未満の標準プランターでは底面に衝突して成長が止まり、曲がり根やずんぐりした短根になります。ベランダ栽培では、深型丸型ポット(深さ30〜40cm以上)を使用するか、「三太郎」や「小町大根」といった根長15〜20cm程度の短根種・ミニ大根品種を選ぶことが成功の前提となります。
さらに、無農薬栽培を目指す家庭菜園で壊滅的な被害を出しやすいのが初期の害虫被害です。公式発表資料や農業普及指導機関のデータでも示されている通り、大根の病気・害虫対策まとめにおける最大の要点は「種まき直後の防虫ネット設置」です。
大根の幼苗はアブラナ科を好むキスジノミハムシ、ダイコンコンボウハバチ、アオムシ、コナガの格好の標的となります。特にキスジノミハムシの幼虫は土中で大根の表皮を食害し、収穫時に大根の表面が黒くボロボロになる「肌荒れ被害」を引き起こします。種をまいて水やりをした直後、目合い0.6mm〜1mmの防虫ネットをトンネル掛けし、隙間なく土で密閉することで、農薬に頼らずとも害虫被害を劇的に遮断できます。