アニメーション制作を手掛けるufotableの卓越した作画力と、アニプレックスによる緻密なプロデュースワークは、無限城の立体的な空間機動戦で最高潮に達している。果てしなく広がる障子や階段の幾何学的な蠢きと、猗窩座の放つ「破壊殺」の鮮烈なエフェクト。これら動的な迫力に対し、恋雪が登場する精神世界の静けさは見事なコントラストを成す。
ufotableが得意とする光の諧調表現は、病弱だった恋雪の柔らかな肌の質感や、狛治を見上げる瞳の揺らめきを繊細に捉える。単にバトルシーンを派手に描くだけでなく、キャラクターの深層心理にダイブするようなドラマツルギーを視覚化する手腕。このスタジオだからこそ、漫画の行間に潜む感情の機微を余すところなくフィルムへと焼き付けることができるのだ。