ネット上には「0120詐欺」に関する様々な防犯アドバイスが溢れていますが、中にはかえって危険を招く誤解が定着しています。命取りになりかねない3つの盲点を正しく認識してください。
誤解1:「着信履歴の番号をネット検索して正規企業名が出れば安全である」
これは最も陥りやすい落とし穴です。前述のスプーフィング技術(発信番号偽装)が使われている場合、画面に表示されている番号自体は本物の大手通信会社や大手金融機関のカスタマーサポート番号そのものです。ネット検索すれば当然「〇〇株式会社 公式サポート窓口」と表示されます。詐欺グループはあえて実在する番号を偽装表示させることで、被害者が手元で電話番号検索安全確認を行った際に「本物だ」と誤信するように仕組んでいます。番号表示の一致は、現在の通信環境において安全の証明にはなりません。
誤解2:「0120への掛け直しなら、通話料がかからないから確認のために折り返しても損はない」
これこそが0120折り返し危険性の核心です。通話料の多寡が問題なのではありません。見知らぬ0120に発信者側からコールバックする行為は、犯罪組織に対して「この番号の持ち主は自発的に接触してくる素直な人間である」という最上級のシグナルを送ることに他なりません。一度でも折り返してしまうと、別の番号からターゲットを絞った精巧な詐欺電話が波状攻撃のように仕掛けられることになります。
誤解3:「怪しい相手でも、こちらから個人情報を喋らなければ聞くだけなら問題ない」
詐欺のプロフェッショナルは、何気ない相槌や返答のトーンから「一人暮らしかどうか」「在宅時間帯」「物事の判断力・認知の隙」を冷酷にプロファイリングしています。通話を長引かせること自体が、犯罪グループに判断材料を与え続けるリスクそのものです。