テレビ番組やライブ、公の場において安田章大が着用している特徴的なブルーやグレーのカラーサングラス。これを単なるファッションアイコンや奇抜なスタイル作りの一環だと捉えている層も一部に存在しますが、その背景には命に関わる極めて深刻な医療的理由が存在します。
事の発端は2017年2月上旬、彼を襲った脳腫瘍の一種である「髄膜腫(ずいまくしゅ)」の発症でした。腫瘍は早期発見されたものの、摘出には約8時間に及ぶ大手術を要しました。手術自体は成功を収めたものの、術後に強い光を受けると激しい頭痛、めまい、立ちくらみ、さらには脳の過剰反応を引き起こす「光過敏(羞明:しゅうめい)」という重い後遺症が残ることとなりました。
テレビスタジオの強烈な照明、ライブステージのムービングライト、カメラのフラッシュ、さらには日常生活における強い日光や蛍光灯の光さえも、彼にとっては脳を直接刺激する激痛の引き金となります。特注の遮光カラーレンズは、彼がステージに立ち続けるために開発された「目を守る医療器具」であり、表現者としての活動を継続するための絶対的な防具なのです。
さらに2018年4月には、術後の立ちくらみが原因で自宅で転倒し、胸椎および腰椎を骨折する全治3か月の重傷を負いました。当時、グループの重要な転換期であった渋谷すばるの脱退会見を欠席せざるを得なかった背景には、こうした公表前の壮絶な肉体的限界があったことが後に明かされています。