構造的な変化に直面する出版・書店業界において、大規模な実店舗が果たすべき役割は大きく様変わりした。単に紙の書籍を販売するだけの場にとどまらず、新しい価値や偶然の発見(セレンディピティ)を提供する知的拠点としての役割だ。
同店を傘下に持つ丸善CHIホールディングス株式会社は、デジタルとリアルの融合を巧みに進めつつ、店舗ならではの体験価値を高める戦略を一貫して推進してきた。専門書の充実に妥協せず、オフィスワーカーから研究者、さらには海外からの訪日客までを引き寄せる求心力は、同社の長年にわたる先見性の賜物と言える。