多くの人が「ちゃんとした晩御飯を作らなければならない」という固定観念に縛られています。しかし、日本の食文化史や現代の栄養学を俯瞰すると、従来の「一汁三菜」に固執することは、調理者のメンタルヘルスとタイムパフォーマンスを著しく損なう要因になりかねません。
実際に、副菜を何品も作ろうとして食材を細かく買い揃えた結果、使い切れずに冷蔵庫で腐らせてしまう「フードロスによる逆赤字」は多くの家庭で起きています。キャベツ1玉を安さにつられて購入し、結局半分を傷ませて廃棄しては本末転倒です。
解決策として提唱したいのが、「主菜と副菜を合体させた具だくさんの一汁一菜」です。豚肉、キャベツ、きのこ、人参などを全て投入した「ごちそう豚汁」や「具だくさんスープ煮」を作れば、タンパク質と野菜の食物繊維、ビタミンが1つの器で完結します。献立作成の意思決定回数を減らす「デシジョン・ファティーグ(決断疲れ)」の軽減こそが、持続可能な家事の要点です。